食器洗い用の中性洗剤は希釈して使用する?

調理器具や食器を洗浄する台所用の中性洗剤というと、原液をスポンジに含ませて使用するシーンが多く見られますが、ボトルに記載されている使用量の目安には「水1Lに対して2.5mL」、使用方法には「400倍に希釈」と表示されています。
なぜこのような表記がされているのでしょうか。また、食器を洗う時にも400倍に希釈して使用しなければならないのでしょうか?

使用方法の表記は法律で規定されている!

中性洗剤の使用方法は 食品衛生法家庭用品品質表示法 に基づいてラベルに表記されています。
野菜・果物の洗浄にも使用できる洗剤に関しては食品衛生法に基づいて使用濃度が定められています。
弊社で販売している中性洗剤の多くは野菜・果物の洗浄にも使用可能なため、使用濃度は食品衛生法の規定に基づいて表記しています。

食品衛生法による洗浄剤の使用濃度基準

項目 脂肪酸系 非脂肪酸系
使用濃度 界面活性剤として0.5%以下 界面活性剤として0.1%以下
浸漬時間 野菜・果物は5分間以上浸漬しない。
すすぎ 飲用目的の水ですすぐ。
流水の場合:野菜・果物は30秒以上、飲食器は5秒以上
ため水の場合:水を替えて2回以上

家庭用品品質表示法に基づいた表示

家庭用品品質表示法とは、消費者が日常使用する家庭用品を対象に、商品の品質について事業者が表示すべき事項や表示方法を定めており、これにより消費者が商品の購入をする際に適切な情報提供を受けることができるように制定された法律です。
業務用のみに用いられる製品は対象外ですが、業務用であっても使用者に正しい情報を提供するため、家庭用品品質表示法に従った表示がされていることがあります。
家庭用品品質表示法において、中性洗剤にあたる「台所用合成洗剤」は、品名・成分・液性・用途・正味量・使用量の目安・使用上の注意・表示者とその連絡先の表示が義務付けられております。
使用量の目安濃度は、野菜・果物の洗浄も目的とした界面活性剤の濃度が表示されていることもあり、 一般的に過剰とならないように必要最低限に設定されています。
あくまでも目安の濃度ですので、用途、汚れの種類や程度によって、適宜使用量を調整して使用する必要があります。
また、濃縮(コンク)タイプとレギュラータイプとでは、希釈倍率が異なりますので注意してください。

家庭用品品質表示法によるラベルの例

洗浄対象物と使用方法の例

調理器具や食器をスポンジで洗う場合

調理器具や食器をスポンジで洗う場合

濡らしたスポンジに中性洗剤の 原液 をつけて使用する

野菜・果物を浸漬洗浄する場合

野菜・果物を浸漬洗浄する場合

商品ラベル等に記載の使用方法に基づいて 希釈 し、洗浄後はよくすすぐ。

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