サラヤ製品のさまざまな場所に登場する「ソホロ(SOFORO)」。
今回はこの「ソホロ」と界面活性剤の歴史についてご説明します。
2025.06.02
界面活性剤とソホロの話

ソホロ(SOFORO)について
ソホロは植物油(パーム油)と糖を栄養にして、天然酵母が発酵することによって生み出した天然成分です。
界面活性剤として、サラヤのさまざまな製品に使用されています。

界面活性剤の歴史
人類が石けんを使用し始めたのは紀元前3,000年頃と伝えられています。
羊の脂と灰が偶然に混ざり合い、石けんのようなものができたと言われています。
天然成分で作られる石けんは比較的環境に優しいですが、洗浄力が劣ることや、独特のにおい、そして動物性でも植物性でも油脂を大量に必要とするため、環境問題を引き起こしています。
私たちが普段使っている洗剤に含まれる合成界面活性剤が誕生したのは約100年前。
20世紀初頭のドイツで発明され、工業化とともに急速に普及しました。
石油系合成界面活性剤は洗浄力が強い一方、化学物質アレルギーや深刻な地球環境破壊など、さまざまな問題を引き起こしています。
このように、石けんや洗剤の洗浄成分である界面活性剤は、水と油を混じり合わせる性質を持ち、私たちの生活に欠かせない物質ですが、
その原料は石油系と植物系のいずれにおいても生分解性に乏しく、原料の取得や使用後の廃液においても環境破壊を招いています。

第三の界面活性剤
実は、「第三の界面活性剤」として、石けんとも合成界面活性剤とも異なる、生物由来の界面活性剤『バイオサーファクタント』の存在が1960年代に明らかになっていましたが、
その工業化は困難を極め、広く商業化されていませんでした。創業から天然素材を用いて環境や人にやさしいモノづくりを続けてきたサラヤは、地球温暖化への対応や持続可能な原料調達、
低刺激性などの課題に直面する中、「バイオサーファクタント」の実用化に取り組みました。
こうして、サラヤは未来の天然界面活性剤「SOFORO(一般名称:ソホロースリピッド)」の開発に成功。
泡立ちが低く、洗浄力が高いとされるソホロの特性を活用した商品『Happy Elephant』を2012年に販売開始しました。
天然酵母に植物油と糖を与えて発酵させることで、油を分解する成分『ソホロースリピッド』が生成されます。
安全で極めて毒性が低く、排水後は微生物によって水と二酸化炭素に完全に分解され、すばやく地球に還ることができる特性を持っています。
一般的な洗浄成分である合成界面活性剤は、石油を原料にして生産されますが、『ソホロ』は100%自然素材由来です。しかも、原料となっている植物油(パーム油)は、環境や人権に配慮したRSPO認証を取得しています。

広がるソホロの可能性
サラヤでは、界面活性剤としての機能だけでなく、さらなる研究を重ねて新たな「ソホロ」の可能性を追求しています。 最近の研究では、特定の成分をカプセルのように包み込み、肌の奥(角質層)まで届ける機能や、オイルをジェル状にする技術、 さらには再生医療における細胞保存液としての活用も検討されており、スキンケア製品や医療分野でも期待されています。

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