ハンドケアについて

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●手荒れと感染対策

医療従事者は頻繁な手洗いや手指消毒などにより手荒れを起こしやすくなっています。
サラヤが医療従事者向けにアンケートを実施したところ、80%近くの方が手荒れを自覚していることがわかりました。

医療従事者の手荒れの問題は、個人レベルに止まりません。 荒れた手は「皮膚常在菌の増加」「病原菌の獲得・定着」「菌の付着した落屑の飛散」などを招きます。 また、手荒れのために手指衛生の遵守率が低下するなど、医療施設全体の感染対策にも影響を及ぼします。

●手荒れの要因

手荒れの要因は、「年齢など個人的要因」「低温・低湿など環境要因」「界面活性剤・溶剤」「刺激物質の侵入」など様々です。
手洗いや手指消毒を頻繁に行うことによっても、皮脂やNMF(Natural Moisturizing Factor:アミノ酸などの水溶性天然保湿成分)が流出し、また角質タンパクが変性することによって、皮膚が乾燥して角層のバリア機能・水分保持機能が低下し、手荒れを起こしやすくなります。

●手荒れ対策

手荒れ対策には、日頃からハンドケア製品を使用することが有効です。
ハンドケア製品には保護膜を形成する皮膚保護剤(バリアローション)と皮膚を保湿する保湿剤(保湿ローション)があります。

表1.ハンドケア製品の種類

ハンドケア製品の種類 特徴 使用のタイミング(例) サラヤ対象商品(例)
皮膚保護剤
(バリアローション)
手に塗布して約1~2分乾燥させることで保護膜を形成し、皮膚の角層バリア機能を補完する。
  • 業務開始前
  • 業務中(約4時間おきに)

など

バリアAローション
保湿剤
(保湿ローション)
手洗いや手指消毒後の乾燥しがちな手肌に潤いを与え、皮膚の乾燥を抑制する。
  • 手洗い後
  • 業務中(こまめに)
  • 業務終了後
  • 就寝前

など

プライムローション

医療現場で使用するハンドケア製品を選定する際は、「使用後にべとつかず作業に支障をきたさないこと」「手指消毒剤の残留抗菌作用に影響を与えないこと」「手袋の成分に影響を与えないこと」などを考慮することが重要です。 また、手荒れの要因は様々なため、ハンドケア製品の使用はもちろんですが、「手洗い時は温水を使用しない」「石けん成分は十分に洗い流す」「手洗い後はペーパータオルで水分をしっかり拭き取る」「速乾性アルコール製剤は保湿剤を含む製品を選択する」などの多面的な対策が必要です。

【医療施設における手指衛生のためのCDCガイドライン2002の勧告】

手指衛生製剤の選択と取り扱い

  • ハンドローション、クリームまたは速乾性アルコール製剤が、使用している抗菌石けんの効果に対して与える影響について、メーカーからの情報を求めて評価する。

スキンケア

  • 手洗いや手指消毒に関連する刺激性接触皮膚炎の発生を最小限にするために、医療従事者にハンドローションやクリームを提供する。

●関連商品

バリアAローション
皮膚の角層バリア機能を補完し、刺激から手肌を守る医療・福祉用のバリアローションです。

プライムローション
手洗いや手指消毒などによる手肌の乾燥を予防する医療・福祉用の保湿ローションです。

●参考