多くの方が出入りするため、手指消毒剤を設置するなど手指衛生ができる環境を整え、病原体を施設内に持ち込ませない工夫を。その際、手指消毒剤が子供にかからないように、ジェル状の消毒剤をノータッチ式薬液ディスペンサーで使用するのがおすすめです。また、ポスター等の掲示物で感染対策の啓発を行なうのも効果的です。
手すりやスイッチなどは、多くの方の手指が触れるため、交差汚染のリスクが高まります。子供が触ったり、なめてしまう場合があるため、薬剤残留の心配がないアルコール製剤の使用がおすすめ。汚れがある場合は中性洗剤を含ませた布で拭き取って水拭きしてから、アルコールで除菌します。
排泄物には、病原体が潜んでいる可能性があるため、使い捨てマスクや手袋、必要に応じてエプロンなど、適切な個人防護具(PPE)の着用、手指衛生の徹底を。
手指衛生設備は、交差汚染のリスクを避けるためにノータッチ式ディスペンサーの導入が理想的。手拭きには、タオルの共用を避け、ペーパータオルを使用します。また、便座やドアノブ、水栓レバーなどは、使用のたびに清潔を保てるよう、便座クリーナーの設置がおすすめです。
肌刺激の恐れのある合成香料を含まず、好みに左右されない香料無添加の洗たく洗剤がおすすめです。
下洗いしたリネン類の消毒は、熱水洗濯(85℃・1分間以上)か、次亜塩素酸ナトリウムの消毒が有効。(厚生労働省「ノロウイルスに関するQ&A」参照)
水回りは、細菌の温床になりやすいため、定期的な洗浄・除菌と、乾燥を。また、沐浴時には、低刺激性の全身ソープでやさしく洗いましょう。
子供が自分で手洗いしたり保育者が介助しやすいよう、泡状のハンドソープがおすすめ。手拭きは、交差汚染のリスクを避けるため、使い捨てペーパータオルの導入が理想的です。(または、個人専用のタオルを持参する。)子供が正しい手洗いを身につけられるよう、子供向けの手洗い手順パネルを掲示するのも良いでしょう。
手指衛生の実施や器具の管理、環境整備はもちろん、調乳マニュアルの作成・掲示、ミルクの開封日記入や保管管理など、徹底した衛生管理を心がけましょう。
おもちゃなどは子供が口に含むため、清潔に保てるよう、なるべく洗浄できる材質のものを選び、洗浄には中性洗剤を、除菌には薬剤残留の心配がないアルコール製剤(スプレータイプ、クロスタイプ)の使用がおすすめです。保育者は、子供の唾液や鼻水などの湿性生体物質との接触を避けることが困難なため、こまめな手指衛生を行ない、感染症疑いの子供を預かる場合、保育者がうつらないよう、マスク等の個人防護具も活用しましょう。
汚れを落とし、次亜塩素酸ナトリウム液(200ppm)に十分浸し、水洗いする。(ただし、おもちゃの材質等を考慮して行う。)(厚生労働省「保育所における感染症対策ガイドライン」参照)