PPE(個人防護具)について

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●個人防護具と感染対策

血液や体液、損傷した皮膚、粘膜などの湿性生体物質には感染性の微生物が含まれている危険があります。そのため、湿性生体物質で汚染される危険のある場合は、あらかじめ個人防護具を着用し、防御することが大切です。また、咳やくしゃみなどで気道分泌物を発生させる可能性のある場合にも周囲に汚染を広げないよう個人防護具の着用が求められます。
個人防護具を適切に使用することで、湿性生体物質による汚染から医療従事者を守り、患者を守り、医療関連感染を減少させることにつながります。

●個人防護具の種類

医療施設で頻繁に使用される個人防護具には、手を覆う手袋、胴体部分を覆うエプロンやガウン、眼・鼻・口などの粘膜を守るためのマスクやフェースシールド、シールド付マスクなどがあります。個人防護具は湿性生体物質が透過しない防水性のものを選択し、作業に応じて使い分けます。

●個人防護具の着用例

個人防護具は、必要な場面で正しく使用しなければその役割を十分に発揮することができません。また、過剰な個人防護具の着用は費用や労力のムダになります。作業内容を考慮し、状況に応じて適切に使い分けることが大切です。

図. 処置別個人防護具着用(例)

  • 飛散した湿性生体物質により、汚染が広範囲に及ぶ可能性がある場合は、状況に応じて追加が必要です。
  • サージカルマスクとゴーグルの代わりにフェイスシールドかシールド付マスクを用いることも可能です。 ただし、フェイスシールドは口の汚染を受けやすいため、場合によりマスクが必要です。
    • ※1 必要に応じてエプロンを追加 ※2 必要に応じてゴーグル、マスク、エプロンを追加 ※3 必要に応じてゴーグル、マスクを追加
      ※4 必要に応じてゴーグルを追加 ※5 必要に応じてエプロンをガウンに変更 ※6 手袋は二重に着用

      【医療現場における隔離予防策のためのCDCガイドライン2007の勧告】

      手袋・マスク・ガウン・キャップ

      • 血液または血性体液に接触する可能性がある場合は個人防護具を着用する。
      • 個人防護具を脱ぐ過程で衣類や皮膚を汚染しないようにする。
      • 病室から退室する前に、個人防護具を脱いで破棄し、手指衛生を行う。

      手袋

      • 血液やその他の感染性物質、粘膜、損傷のある皮膚、汚染の可能性がある皮膚(便失禁や尿失禁している患者などの皮膚など)に接触する場合は手袋を着用する。
      • 業務に合った密着性や耐久性のある手袋を着用する。
      • 患者ケアの際、使い捨ての手袋を着用する。
      • 患者や患者の周囲環境(医療器具を含む)に触れた後は手の汚染を避けるために、適切な方法で手袋を脱ぐ。複数の患者のケアに同じ手袋を用いない。病原体の伝播に関わるため、手袋を再利用する目的で洗わない。
      • 患者ケアの際に汚染した体の部分(会陰部など)から清潔な体の部分(顔など)に手が移動する場合は手袋を交換する。

      ガウン

      • 処置や患者ケアの際に血液、体液、分泌物、排泄物に接触する場合、皮膚を守るため、また衣類が汚れたり汚染するのを避けるために、業務に適したガウンを着用する。
      • 患者環境から出る前に、ガウンを脱いで、手指衛生を行う。
      • 同じ患者に繰り返して接触する場合もガウンは再使用しない。

      口、鼻、眼の防御

      • 処置や患者ケアの際に血液、体液、分泌物、排泄物のはねやしぶきが出る場合は、眼、鼻、口の粘膜を守るために個人防護具を着用する。必要に応じて、マスク、ゴーグル、フェイスシールド、それらの組み合わせを選択する。

      【厚生労働省通知「医療機関などにおける院内感染対策について」(平成23年6月17日医政指発0617第1号)】 (抜粋)

      標準予防策と感染経路別予防策

      • 感染防止の基本として、例えば手袋・ガウン・マスクなどの個人用防護具を、感染性物質に接する可能性に応じて適切に配備し、医療従事者にその使用法を正しく周知したうえで、標準予防策(全ての患者に対して感染予防策のために行う予防策のことを指し、手洗い、手袋やマスクの着用などが含まれる。)を実施するとともに、必要に応じ、院内部門や、対象患者及び対象病原微生物などの特性に対応した感染経路別予防策(空気予防策、飛沫予防策、接触予防策)を実施すること。また、易感染患者を防御する環境整備に努めること。
      • 近年の知見によると、集中治療室などの清潔領域への入室に際して、履物交換と個人用防護具着用を一律に常時実施することによる感染防止効果が認められないことから、院内感染防止を目的としては、必ずしも実施する必要はないこと。

      ●参考

      手洗い シャボネットP-5など 手指消毒 ウィル・ステラVH、サニサーラEG、ヒビスコールSHなど 環境衛生用品 エタノールクロス、プロベストなど PPE 手袋・ガウンなど